エネルギー分野

ポーランドと日本は、エネルギー転換に重点を置いており、エネルギーという優先分野での協力関係を深化させる道を探っています。両国間の交流は活発で、ポーランドの研究機関は長年にわたり、日本の相応機関と密接に協力しています。現在のエネルギーミックス(電源構成)や脱炭素化に向けた取り組みにおいて、両国には多くの共通点があります。

再生可能エネルギー

両国のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーが占める割合は、常に増加しています。そして、脱炭素エネルギーで、経済を発展させて行くという共通の目標を掲げています。ポーランドの2040年までのエネルギー政策は、経済の競争力を維持しつつ、エネルギー産業が環境へ与える影響を減らし、エネルギーの安全を確保することを目標としています。再生可能エネルギーの普及に重きが置かれ、2040年には国内の電源容量の半分以上が脱炭素エネルギーとなる計画です。再生可能エネルギーは、エネルギー供給の安全性を高め、高騰している石油や天然ガスの価格の低下を促すことが期待され、日本企業は高い関心を持っています。

クリーンコール技術

ポーランドは、電力の90%近くを石炭に依存しているため、クリーンコール技術分野での協力に関心を持っています。ポーランドと日本が将来的に協力できる可能性がある領域として、二酸化炭素の回収と貯留技術、石炭とアンモニアの混焼、二酸化炭素のリサイクルなどが挙げられます。2019年、ワルシャワでクリーンコール技術に関する協力覚書が締結されました。日本は、自国の高度なクリーン技術をポーランドで稼働しているエネルギー施設の近代化プロセスへの活用に意欲を持っています。また、日本企業は、ポーランドの石炭火力発電所の建設、改修や拡張にも関わっています。

水素エネルギー技術

ポーランドと日本は、水素経済の構築と水素市場の開発に関心を持っています。2018年、ポーランドは日本を始めとする諸国と共に、水素技術の開発促進のための国際協力強化に関する「東京宣言」に署名しました。日本は水素を輸入(オーストラリア、ブルネイ)に頼っていますが、世界屈指の水素製造国であるポーランドを潜在的なパートナーと見なしています。ポーランドでは2021年に、水素経済開発推進のためのセクター間合意書が締結され、また2040年を見据えた2030年までの水素エネルギー政策が採択されました。トヨタ自動車は協定メンバーの一員です。2023年には、両国間で水素技術開発分野における協力覚書が締結されました。

原子力エネルギー

2010年、ポーランドと日本は、原子力エネルギー分野での協力協定を締結しました。ポーランドの2040年までのエネルギー政策は、2033年に初の原子力発電所を稼働させることを想定しています。日立や東芝をはじめとする日本企業は、ポーランドの原子力エネルギープログラムへの参加に関心を持っています。ポーランドは、原子力エネルギーをクリーンエネルギーへの転換、そしてロシアへの依存から脱却するための重点政策と捉えています。このため、原子力エネルギー分野における日波対話は非常に重要です。日本は2011年の福島第一原子力発電所の事故後、原子力エネルギーの利用を停止していましたが、現在、原発を徐々に再稼働させています。日本政府は、2030年までに原子力エネルギーの割合を20~22%まで引き上げることを目標としています。

高温ガス炉(HTGR)分野での協力

ポーランドと日本は、高温ガス炉(HTGR)の研究で協力を行っています。このタイプの原子炉は、工業生産、コジェネレーション(熱源併給システム)、水素生産等へのエネルギー源となり得ます。2019年、ポーランドのエネルギー省は、高温炉技術の導入に向けた研究プロジェクト実施を目的として、国立研究開発センターと契約を締結しました。2023年、ポーランド気候・環境省と日本文部科学省の間で、高温ガス炉技術分野に係る研究開発協力覚書が署名されました。これは、この分野での協力を推進して行きたいという両政府の確固な政治的意志の表れと言えます。

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ポーランド-日本財団(FPJ)は、両国の様々な組織や国民間の交流と相互関係発展を目指して活動しています。

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